スイムを想定どおり終えホッと一安心。
シャワーを浴びながらゆっくりウエットを脱ぐ。
いつもならここでゼリーを摂りながら準備するのだが、
全く欲しくない。
というか飲む気が起こらない。
??あれっ??。
まぁあとでゆっくり飲もう。そう思って、背中のポケットにいれた。
Photo by takechan |
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順調にバイクスタート
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のはずが、この直後に・・・・
日野川の土手を川のほうに降りて長い直線遊歩道。
下りで特製マルトドリンクを一口含んで
やっとDHポジションをとって重めのギヤを踏み始めた。
そこに奴は突然やってきた!
ゲボッ ウエッ~
遊歩道左側へ・・・
ヒトクチリバース(爽やかな色にしてみました)
????
何これ?
突然のことでビックリしたというのが正直なところ。
実際こんなことは初めてで練習でも経験なし。
頭をよぎったのは2年前のここ皆生でのファーストRUN。
あの時は意識が飛んで、倒れた後のリバース。
今回のはそれとはだいぶ違う。
熱中症、脱水症状ではないな。(ホッ)
明らかに胸焼けというか胃と腹の左側あたりに強い張りを感じた。
いろいろ考えたが導き出した原因は、恥ずかしながら・・・
「食べ過ぎ」だった(汗)
今になって考えると、いつもより食事開始時間が遅かったり
冷静に考えると異常な量の朝食だった。
エネルギー切れが怖いので必要以上に食べてしまった。
まぁ普通に考えればアホですね。大福4つですから(笑)
先陣として塩大福が出てきたな!!!
って言うてる場合じゃない(爆)
慎重に後続を確認して左側に寄り、2度目のリバース
ちょっと量が増えた(泣)
かなり混乱したが、冷静に考えた。
多分、今バイクを降りて全放出すればかなりスッキリするだろう。
(ちょっと指を入れればすぐ完了できそうな感覚)
でも、空っぽになって胃腸が荒れてしまったら
このあとの補給食を受けつけない可能性が高い。
エネルギーを摂れなければ確実にDNFだ。
何せまだバイク5km地点という現実。
お腹に残っているエネルギーを使いながら粘っていれば
多少は消化が進んで楽になる瞬間が来るんじゃないか?
他に選択肢はない。
それに懸けてみることにした。
前半の比較的平坦なコースをDHポジションで走れないのはキツイ。
深いポジションをとるとお腹が圧迫されて苦しいからだ。
上ハンを持って、登りスタイルでしか踏めないという情けなさ。
最悪なことに軽めのギヤで心肺機能を使ってクルクルまわすと
すぐにリバースモードに突入してしまう。
そんな状況なのでビックリするほど抜かれる。
こんなはずでは・・・
もはや八方塞がり。
地下道をバイクを押して走ったせいで胃腸が揺れたから?
また、奴がやってきた。
しばらく我慢したが、日野川対岸の土手への登り口で再放出。(ほぼ水分?)
土手を上がってすぐにfuruちゃんがボランティアをしているポイントを通過したが
苦しさから周囲への注意力が散漫になっていたのか?
手を振ってくれているのに、直前まで気がつかなかった。
当然、今の状況を説明することはできなかったけど
抜かれまくっていたので、異変に気付いたかな?とも思いながら・・・
注意力といえば、レース中のチェーン落ちも初経験した。
普通に乗っていたら絶対やらないシフトチェンジをやってしまった。
W杯のブラジルや日本じゃないけど・・・
一つ歯車が狂うと結構連鎖してしまうのはどんな競技でも一緒ですね。
このあたりからは、熱中症、脱水症状に対しての恐怖心から
あらゆるドリンクを試した。
特製マルトは全くダメ。
コーラもダメ。えずく。
スポドリもキツイ。
水だけは、危機感からえずきながらも何とか飲み込んだ。
しかし数分間ムカムカが続く。
ちなみに準備した補給食は最後までBOXを開ける事すら無かった。
マルトドリンクと共にただの錘になっていた(笑)
ゆっくり進む消化活動と心肺機能のリミットとの
バランスを調整しながらなんとも言えない「ムカムカ感」との格闘。
これが100kmぐらいまで続くことになるとは・・・
もうダメかなぁ~。
たとえバイクは最後まで行けてもランは無理だろうなぁ~
かっこ悪いなぁ・・・
「食べ過ぎでDNF」って。
恒例のどんぐり村応援ポイントまで来た。
大勢の応援隊。
中ちゃんが何か持ってる。
あれっ?
コージー?
20m手前から認識できるクオリティーの似顔絵。(うますぎっ)
「ゆっきぃさ~ん こっから こっから~」(ものまね)
これ、その似顔絵を見つけた瞬間? |
めちゃ嬉しいんだけど笑顔を返すのが精一杯のリアクション。
これでいっぱいいっぱい。(ごめんね中ちゃん)
元気をもらったけどそれも束の間、大山の坂では時速10kmに。
タケッチさんとかにビュンビュン抜かれ、追いつけるのは女子選手くらい。
そして植田正治ASでは、とうとうレース中初めてバイクを降りた。
今までバイクのASで止まったことはなかったので、なんか変な感じ。
ただ、フードは食べられないのですることが無い(笑)
スポンジで体を冷やしたり、体を伸ばしたり。
結局中山温泉ASでもバイクを降りて休憩し、やっと腹がこなれてきた感じと
ムカムカ感のおさまりを実感できた。
正直ここまで(100kmも)かかるとは思ってなかった。
心肺を上げると苦しいのでケイデンスはあげられなかった。
その影響で重めのギヤを踏んできたので、脚は完全に終了していた。
ふくらはぎはピクピク。ハムストはピキーンと。
でも、DHポジションがとれたり坂を回転で登れるようになって
やっといつものように乗れるまでには回復していた。
ラピスパを通過しやっと乗れ始めた報告(遅っ!) |
今まで抜かれまくった選手達を抜き返すことも出来始めたし
なんとかバイクアップできそうな目途はついた。
でも完走するには、今体にあるエネルギーでフルマラソンを走らなければならない。
普通に考えれば無理。
スタートしてから固形物は一切口にしていない。
これからも食べられるかどうかはわからない。
とにかく行けるところまで行くしかない。
ハンガーノック対策をどうするかだけを考えながら最後の日野川の土手を走った。
そしてバイクゴール。
こんなに辛いバイクはなかった。
もう暫く乗りたくない。マジで。
5:17:53 273位
サイコンデータ
5:11:55 139.95km av.26.9km/h MAX64.3km/h
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